「ドクター・ストレンジ」のベネディクト・カンバーバッチ
マーベル・スタジオの最新作「ドクター・ストレンジ」でベネディクト・カンバーバッチが演じるのは、神の手を持つ外科医にして、神秘の力に目覚めていく魔術師、ドクター・ストレンジ。誰もが認める天才でありながら、他人の気持ちを理解できない傲慢な人間。人生の栄光を知り、同時にどん底も知る男。この複雑なキャラクターを完璧に演じられるのはカンバーバッチしか考えられなかったと、マーベル・スタジオのプロデューサー兼プレジデントのケヴィン・ファイギは語る。その期待に応えるように、カンバーバッチは徹底的な役作りを行ない、マーベル・シネマティック・ユニバースに初めて足を踏み入れた。天才医師に成りきるため実際に高名な医師について知識や振る舞いを体得し、アクションのほとんどを自らこなすためパワー・ヨガをはじめとする様々なトレーニングを積んで映画に臨んだという。
――どのようにしてこの作品に参加することになったのですか?
『僕はもともとこのコミックス作品のことはあまり知らなかったけれど、この企画があることは聞いていたし、マーベルが僕に興味を持っているということも聞いていたんだ。スコット・デリクソン監督がこの企画に参加した段階で、僕は彼と会ったよ。彼は僕をこの役でキャスティングすることにとても熱心だった。だけど僕には時間的にどうしてもできない期間がたくさんあったんだ。この企画は舞台「ハムレット」と「SHERLOCK/シャーロック」の間に、とてもタイトに挟まれていたからね。でも彼らが調整してくれて、わざわざ撮影日を変更してくれた。そうなったらもうやるしかないよね』
――ドクター・ストレンジはとても複雑なキャラクターですが、役作りはどのように行なったのでしょうか?
『ドクター・ストレンジは普通では考えられないような変化をこの作品の中で経験することになる。映画の冒頭では、彼は白か黒かハッキリした世界にいる。彼は神経外科医で、知的で頭脳明晰、だけど傲慢な男だ。でもそうした彼の世界は、自動車事故によって一変してしまう。それまでは医師としての治癒の力を自分の利益やエゴのために使っていたけれど、事故後は自分の内側にもっと大きな力が宿っていることに気づくんだ。役作りは何段階かに分かれていたよ。最初は自信に溢れていたストレンジが、事故の後は打ちひしがれ、それから徐々にマーベル・スーパーヒーローへと再生していく。確かに大変な役だったけれど、役作りは今までで最も楽しい作業でもあった。観客の皆さんにも彼の旅を一緒に体験してほしいと思うよ』
――ストレンジを演じることは「SHERLOCK」でシャーロックを演じることと似ていますか?
『頭が良くて傲慢だということ、そしてワーカホリックであるという点では二人は似ているね。でもストレンジは自己中心的ではあるものの、人を惹きつける魅力があり、ウィットに富んでいる。彼は職場で好かれているし、同僚と恋人関係にあった。シャーロックのように、切り離されたアウトサイダーで、反社会的で、セックスに興味がない、偏執狂、というわけじゃない。だから、すごく大きな違いがあるよ。ストレンジはニューヨークに住んでいて、時々ベーグルを食べるんだ。彼はシャーロックと違って世慣れした人なんだよ』
――ストレンジとあなた自身とで何か共通点はありましたか?
『それほど似ていないといいけどね(笑)。このキャラクターは、1960年代から70年代の西洋的科学技術と東洋的神秘主義を組み合わせるというコンセプトから生み出されているんだ。この分野には、僕は十代の頃から興味を持っていた。』
(続きはSCREEN3月号で御覧下さい)
photo by Alex Kazanegras
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