「アイ・ソー・ザ・ライト」のトム・ヒドルストン
カントリー&ウエスタンの伝説的な歌手ハンク・ウィリアムスに扮した「アイ・ソー・ザ・ライト」のインタヴューに現れたトム・ヒドルストンはダークスーツに真っ白なシャツ、それだけ! なのにそのスタイリッシュな事といったら例えようも無いほど。綺麗に撫で付けられたブロンドの髪、青い眼、すべすべの肌、落ち着いた表情、などが加わって紳士服の表紙そのものなのである。あまりに正統で、きちんとしているために英国の記者(ほとんどよれよれ服常用者たち)からは「すまし過ぎのスノッブ」と煙たがられるのだが、ハリウッドのスターの過剰カジュアル・スタイルを見慣れているとトムのシャープな切れ味が実に新鮮でこちら迄つい背筋を伸ばしたくなる。
『もちろんアメリカの伝統的なハンク・ウィリアムスを全くアウトサイダーの僕が演じる事に抵抗を感じる人も大勢居るとは最初から分かっていた。でも僕は挑戦を続ける事に意義を持っているから難しい役と聞くと身震いして取り組みたくなる。まず撮影の6週間前からナッシュビルに入り、ここでカントリーのプロ、ロドニー・クロウェルについて、ハンクの歌い方、ギターの弾き方、動作、南部訛りのアクセントなどを徹底的に教えてもらった。だいぶ出来上がって来た時、ロドニーは「真似をするのでなく、心をつないで唄を歌え。歌の魂を引きずり出すのだ」と言ってくれて、僕は初めて解放された気分で歌えるようになった。ギターは昔から弾いていたが、ここではみっちりハンク流のギターを習ったし、「頭脳より根性」というハンクのモットーを胸にしまって、余計な事を考えるより、体の芯から出て来る感性を大事にした。僕は昔からアクセントや外国語を直ぐに真似する特技を持っていたから南部のアクセントは結構簡単に喋る事が出来たし、ロドニーが細かく注意してくれて意識せずにも話せるようになったのだよ。もちろんハンクが生きていた1940年代当時の喋り方をしてね。ある時、劇場の舞台に出て地元の人々から「僕の父と同じ喋り方をしてくれた、凄く懐かしい」と言われて、自信もついてきた。自慢じゃないが僕は今迄にも死に物狂いの挑戦を舞台などで経験して来たから、今回のアメリカ人の天才的歌手の役作りはそれほど、苦しいプロセスではなかったのだよ』
(続きはSCREEN11月号で御覧下さい)
photo by Alex Kazanegras
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