「マネーモンスター」のジョディー・フォスター監督
アメリカでのプレミア上映がカウントダウンに入っている時期になっても、まだ編集作業を続けているジョディー・フォスター監督。『もうヘトヘトよ』と笑いながらも熱が入るジョディーだが、それだけ意欲を注ぎ込んだ、監督第四作「マネーモンスター」のどこに惹かれたのかをまず聞いてみよう。
『ジョージ(クルーニー)が演じる司会者、ジャック(オコネル)が演じる青年、ドミニク(ウェスト)が演じる男の三人は共通して自分の価値をお金で測る人物なんだけど、彼らがそれぞれの失敗にどう対処するか? ある意味女性の視点から見ると彼らの最大の失敗が見えてくるの。そういう機能不全のアンサンブルが面白い作品だなと。特にジョージとジャックの二人の関係が次第に変わっていくところが見どころよ。もちろんスターも出演するし、銃撃戦など大がかりな見せ場もあるけれど、大切なのは作品のハートの部分よ』
彼女の言うように、テーマはしっかり描かれている作品だが、それに加えて、大スターの共演は観客に見逃せない箇所だ。
『最初に脚本を見せた俳優がジョージだったのだけど、彼がイエスと言ってくれたおかげであとはとんとん拍子に進んでいったの。彼と犯人役のジャックは全く違うタイプの俳優で、ジョージは普段はジョークばかり言っている愉快な人だけど、本番ではきっちり台詞をしゃべって、仕事を終えると帰っていく。まるで兵士みたいな感じよ。ジャックは役柄に集中するタイプ。何千人もこの役でオーディションしたけど彼が際立っていたの。そんな正反対の二人がお互いに支え合い、相手に影響される姿が印象的だった。しかもこの映画にはジュリア(ロバーツ)も出るなんて、私も信じられなくて頬をつねったくらい(笑)。彼女も本当に充実した演技を見せてくれたわ』
そしてSWATやヘリコプターも出てくるジョディー曰く『ポップコーンムービーらしい』要素も持った映画でもある本作。一番大変だった撮影は何だろう。
『皆さんは多分そういう何千人もの群衆シーンが大変だったのだろうと考えるでしょうけど、実は違うの。ジュリアをTV局の狭いモニタールームで撮影するのが不可能と言っていいくらい難しいシーンだった』
(続きはSCREEN7月号で御覧下さい)
photo by Alex Kazanegras
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