「ルーム」のブリー・ラースン
これまで日本では「ショート・ターム」くらいしか知られた作品がなかったブリー・ラースンは、実は九歳からキャリアをスタートしている現在二六歳の若きベテラン。「ルーム」の名演でいきなりオスカーを受賞し、若き演技派女優の仲間入りを果たした彼女は、いまオファーが殺到中という。
さて「ルーム」では誘拐監禁されたまま狭い部屋で何年も過ごし、幼い息子も育てるという難役を演じたわけだが、どういう役作りをしたのだろう。
『ママになることが決まった時、まずトレーナーを雇ってダイエットとウェートリフティングを始め、体脂肪率が12%になるまで新たな筋肉を付けたの。その変化は私の内面にも影響を与えて、ファイターのように攻撃的になり、お腹がすくこともママの監禁生活を理解する役に立ったわ。それとほとんど家の中で過ごすようにして、どうしても出かけるときには日焼け止めをたっぷり塗って肌が陽に当たらないようにしたの。
他にも思春期のトラウマに関する専門家の医師に学んだのだけれど、人間は自分の世界で受け止めきれないことが起きた時、生存本能で脳が意識を遮断することがあるの。ママはあの部屋で生きて、ジャックを守るために彼女の一部を遮断したのね。でも部屋を出た時に断ちきっていたものがすべて自分に戻ってくることに気づき、肉体的な安全を得た途端、意識の中で監禁中に起きたことがリアルに甦ってきたのだと私は思うわ』
という細かな分析を基に演技を組み立てていったブリー。ママの置かれた状況をどう捉えていたのだろう。
『希望を持つことは自分を裏切る様なものと考えた彼女は、あの部屋を出られる日は来ないと思っていたんじゃないかな。でもジャックだけはいつか外に行けると信じていたと思う。親元に戻っても自分の予想を打ち砕くものが点在していて、自分がエイリアンにでもなったように思えたのでは」
(続きはSCREEN5月号でご覧ください)
Photo by Alex Kazanegras
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