「プリデスティネーション」のイーサン・ホーク
SF界の巨匠ロバート・A・ハインラインの短編小説『輪廻の蛇』(原題『All You Zombies』)はタイムパラドックスを描いた究極の小説と言われているが、それを「プリデスティネーション」(2月28日公開)のタイトルで映画化したのがマイケルとピーターのスピリエッグ兄弟。脚本と監督を担当した二人は、主演に吸血鬼をテーマにした前作「デイブレーカー」と同じくイーサン・ホークを起用した。ホークはこの作品についてまずこう語る。
『タイムトラベルを描く作品というのは、“自由意志”と“宿命”がテーマになっているんだ。僕らの人生の中では起こったことすべてが避けることのできない“宿命”のような出来事だったと感じられる。でも未来について考える時は、“自由意志”があるからと何千通りもの道を想像する。でも果たして本当に“自由意志”というものは存在するのか。そういったことを考えさせてくれる映画だよ』
最近は技術の進歩でVFXもハイスペックなものが使用されることが多いが、この作品では意図的にローテクなものが使われている。
『僕の持論なんだけど、一作目を越える「ターミネーター」は存在しない。お金を費やせば費やすほど確かにエフェクトは素晴らしくなる。でもエフェクトは副次的な要素であって、映画全体じゃないんだ。お金の代りに頭を使ってアイディアを磨いた方が、映画としてはよりよいものができると思う。例えば、「スター・ウォーズ」の新三部作は好きだけど、旧三部作の方が僕はもっと好きだ。エフェクトが映画を面白くさせるわけじゃないと思うんだ。追加要素として存在するのはいいんだけど、多くの場合、作り手がエフェクトに頼りすぎているんだと思う。技術が進歩することによって、アイディアを出さなくてすむ理由になっているような気がするんだ』
監督のスピリエッグ兄弟とはこれが二度目のコラボレーションになるが、ホークは彼らとの仕事を気に入っているようだ。
『僕が今までに一緒に仕事をしてきた素晴らしい監督たちに何かアドバイスできるとしたら、「双子を持つべきだ」ということだね。監督っていうのは誇大妄想的に何でも知っていると思いがちだ。でもピーターとマイケルは兄弟が横にいることで、「それは違うんじゃないか」「それは本当に考え抜いた結論なのか」と、互いに注意したりサポートし合ったりできる』
(続きはSCREEN4月号で御覧下さい)
photo by Alex Kazanegras
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