子供のころは王女様より人魚になりたかったのよ
このところ仕事も私生活も大忙しのシャーリーズ・セロンが稀代の悪役を選んだ「スノーホワイト」がまもなく公開される。
『誰でも知っている物語を全く別の視点から描くということに、可能性を感じたの。これまでも悪人を演じたことはあるけれど、そうした役を演じたことで、本当に邪悪な人間なんて存在しないということを学んだ気がする。私とクリステン(スチュアート)は、対照的な役を演じるのだけれど、どちらもファンタジーの世界のキャラクター的側面を持ったまま、観客が共感できるリアルな感情を持った人間を演じようという課題を共有したの』
その悪役=ラヴェンナ王女役を彼女はこう分析する。
『ラヴェンナにとって美しさは権力を象徴するものだと考えたの。スノーホワイトもラヴェンナも八歳くらいで母親と別れる経験をするんだけど、スノーホワイトは両親に愛され、善人に育てられているのに対し、ラヴェンナは八歳で王家に嫁がされる仕打ちを母親から受けるの。しかも十一歳で自分にはもう価値がないと思わされるような仕打ちも受けている。だから彼女は若く美しければ権力が手に入ると思うようになり、容貌の衰えは権力を失うことだと感じてしまう。でも最後には彼女もそれが間違いだったと気づいたんじゃないかしら』
そんな彼女の幼少時代は、どんなおとぎ話で育てられたのだろう。
『私がアフリカ出身なのはご存じね。アフリカ人は民話が好きだから、私も民話を聞いて育ったの。それと子供のころに「スプラッシュ」を見て、本気でダリル・ハナーが演じた人魚に憧れてしまったの。王女になりたかったことは一度もないのよ。でも女の子ってドレスを着て可愛い靴を履くとお姫様気分になるけれど、それは悪いことではないと思う。お姫様気分に浸ることが、知性のないことの証明でもないし、社会進出できなくなる理由ではないんですもの』
(続きはSCREEN7月号でご覧ください)
PROFILE
[出生地]南アフリカ共和国のベノニ生れ
[生年月日]1975年8月7日
クリス・プラット
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」のクリス・プラット
エラ・バレンタイン
「赤毛のアン」のエラ・バレンタイン
ヴィン・ディーゼル
「ワイルド・スピード ICE BREAK」のヴィン・ディーゼル
エマ・ワトソン
「美女と野獣」のエマ・ワトソン
スカーレット・ヨハンソン
「ゴースト・イン・ザ・シェル」のスカーレット・ヨハンソン
ナタリー・ポートマン
「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」のナタリー・ポートマン
トム・ヒドルストン
「キングコング:髑髏島の巨神」のトム・ヒドルストン
ライアン・ゴスリング
「ラ・ラ・ランド」のライアン・ゴスリング
エマ・ストーン
「ラ・ラ・ランド」のエマ・ストーン
エヴァ・グリーン
「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」のエヴァ・グリーン