『５歳頃から女優になりたくて、鏡の前で王女様になったり、天使になってみたりしていて、もちろん海賊にもなったのよ。スペイン人ですもの。でも女海賊までインスピレーションはわかなかった。
　スペインで少し有名になった時、ハリウッドのタレント・エージェンシーからぜひあなたの代理をしたいと申し出があって、私はまだ全然ハリウッドの映画に出ていないのに、ジョニー・デップと共演したいなんてリクエストしたのよ。それで「ブロウ」（01）で共演することができて、すごくうれしかった。彼は大スターなのにとっても謙虚で、共演相手にもクルー一人ひとりに対しても丁寧で親切で。そして再び共演できて10年も経ったなんて信じられないけれど、彼はさらに達者になって、さらに親切になって、本当に珍しい人。私の大切なお友達なのよ。相変わらずイタズラが大好きで、リモコン付きのオナラ・パッド（ブーブー・クッション）を人が忘れた頃に使うの。ラヴシーンのクローズアップとか、長い独白の前とか、突然ブーッとかいう音が出て、もう全員が大笑いで30分近く撮影が中断されてしまうほど。今回ジョニーは私がアニメ「サウスパーク」のミスター・ハンキーのファンだと知って、とある賭けを彼とした時に私が負けてしまい、その衣装を着せられて、ジョニーは床に転げまわって笑って、何千枚も写真を撮って大騒ぎだった。願わくばあのショットが公開されないように祈るだけ』
（続きはＳＣＲＥＥＮ7月号でご覧下さい）
Text by Yoko Narita