時代の振り子が戻り、肉体的で男っぽい男が再評価されているんだ
――本作にはあなたを含めてミッキー・ロークやブルース・ウィリスなど豪華俳優が結集していますが、こんなすごいメンバーをどうやって集めたのですか?
『とにかく俳優たちが役に興味を持つような脚本を書くことを心掛けたよ。彼らのある種の競争心を刺激するようなものをね。俳優を思い浮かべてアテ書きしたけれど、脚本は常に変化し続けた。実はフォレスト・ホィッテカーやベン・キングズリーをアクションに登場させたいと思っていた。でも役どころが変わり、ミッキーやテリー(・クルーズ)のようなキャラクターが出て来始めた。脚本は一〇〇稿ぐらい書き直し、どんどんストーリーが進化していったんだ』
―――それぞれが主演を張れる俳優たちですが、彼らにどんなドラマを与えたのですか?
『良いファイターはリングの中にいるのがとても快適だ。でもリングの外に出るとまごついて、自分自身の人生を仕切れない。そんなように、僕は負け知らずの連中たちをそれぞれに弱点があるキャラクターに仕立てた。すると観客は「あれは僕だ!」と共感してくれるだろう。例えば「ロッキー」が評価されているのは、ボクシング場面が良いからではない。大事なのはロッキーがエイドリアンとの愛を見つけること。ヒューマン・タッチで描かれていることなんだ』
――大迫力のアクションに加えて、コメディーの要素もありますね。
『ああ、そうだよ。それが難しいところだ。連中の多くはコメディーをとても脅威に思っているからね。どれだけ大変かと言うと、一つの演技をするのにときどき四、五時間かかったりするんだ。僕もそうだったから分かるけれど、多くのアクション・ガイは、自分たちのイメージをフィジカルにとても固くガードしている。でも、一旦そのガードを下ろして演技に乗ってくると、どんどんアドリブが飛び出す。飛行機から男が降下するシーンがあったとすると、「高いところは嫌いだ」というセリフの後に「おまえのコロンは強烈だ」って言うとかね。彼らは不適切な時に不適切なアドリブを出すのが得意なんだ(笑)』
(続きはSCREEN11月号でご覧下さい)
PROFILE
[出生地]ニューヨーク生れ
[生年月日]1946年7月6日
クリス・プラット
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」のクリス・プラット
エラ・バレンタイン
「赤毛のアン」のエラ・バレンタイン
ヴィン・ディーゼル
「ワイルド・スピード ICE BREAK」のヴィン・ディーゼル
エマ・ワトソン
「美女と野獣」のエマ・ワトソン
スカーレット・ヨハンソン
「ゴースト・イン・ザ・シェル」のスカーレット・ヨハンソン
ナタリー・ポートマン
「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」のナタリー・ポートマン
トム・ヒドルストン
「キングコング:髑髏島の巨神」のトム・ヒドルストン
ライアン・ゴスリング
「ラ・ラ・ランド」のライアン・ゴスリング
エマ・ストーン
「ラ・ラ・ランド」のエマ・ストーン
エヴァ・グリーン
「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」のエヴァ・グリーン