今から60年ほど前の時代、アメリカではいくつもの州で異人種間の婚姻が禁じられていた。しかしごく平凡なある夫妻の強い愛が、国の法制を動かしていく……「ＭＵＤ マッド」のジェフ・ニコルズ監督が実話を基に描いた感動のラブストーリー。不器用だが誠実な夫を演じるのは「ジェーン」のジョエル・エドガートンで、控えめだが芯の強い妻を演じたルース・ネッガは本作でアカデミー賞主演女優賞候補になっている。共演はマイケル・シャノン、マートン・チョーカスらで、製作者の一人に「英国王のスピーチ」の俳優コリン・ファースが参加している。
　1958年バージニア州。勤勉な煉瓦職人リチャード（エドガートン）と恋人ミルドレッド（ルース）は、ミルドレッドが妊娠したことで結婚を決意。バージニア州では異人種間の結婚は法律で禁止されていたが、法律で許されるワシントンＤ.Ｃ.に出向いて手続きを済ませ、故郷に戻ってラビング夫妻として新婚生活をスタートさせる。だがある夜中に突然保安官が現われ、二人を逮捕。二人は離婚か故郷を捨てるか決断を迫られる。