妻を失っても何も感じなかった男が、感情を、人生を取り戻すために苦悩する姿を描く再生の物語。「サウスポー」でもどん底から再起する男に扮したジェーク・ギレンホールの主演で、「追憶の森」のナオミ・ワッツ、「８月の家族たち」のクリス・クーパー、ＴＶ出身の新人ジューダ・ルイスらの共演。監督は「ダラス・バイヤーズクラブ」「私に会うまでの１６００キロ」のジャン・マルク・ヴァレで、優秀な未製作の脚本を評価するブラックリストに入っていたブライアン・サイプの脚本を気に入り、映画化した。
　三〇代半ばで出世コースに乗っている銀行員デイヴィス（ギレンホール）は、ある日突然、妻を交通事故で亡くした。だが悲しみが湧いてこない。いつの間にか空虚な日常生活に慣れ切って、感情を失っていたのだ。義父で社長のフィル（クーパー）から、心の修理には点検して組み立て直すことだと言われたことが引き金になり、デイヴィスは身の回りのあらゆるものを破壊し始める。