裕福で近所からも慕われているプッチオ一家。だが、彼らの周囲では金持ち狙いの誘拐事件が多発。この一家には何か暗い秘密が隠されているのか？　83年にアルゼンチンで実際に起き全世界を震撼させた衝撃の事件を映画化。製作をペドロ・アルモドヴァルが担当し、監督・脚本を務めたパブロ・トラペロは本作でベネチア国際映画祭銀獅子賞に輝いた。出演はギレルモ・フランチェラほか。1980年代のアルゼンチン。フォークランド戦争で政府が転覆し、息子三人と娘二人を抱えるプッチオ家の父アルキメデス（フランチェラ）は無職になってしまう。ある日、長男アレハンドロ（ピーター・ランザーニ）は、友人と車にいるところをいきなり何者かに拉致される。ところが犯人は、驚くことに自分の父親だった。友人を拘束した父は、母（リリー・ポポヴィッチ）の作った料理を二階の監禁部屋へと運ぶ。