2015年のカンヌ映画祭で審査員賞を受賞したギリシアのヨルゴス・ランティモス監督の初の英語作品。独り身が禁じられた世界を舞台に、人間にとって大切なものを追及した異色コメディー。出演はコリン・ファレルはじめ、レーチェル・ワイズ、レア・セドゥー、ベン・ウィショーら。突然妻に去られたデヴィッド（ファレル）は、独り身が禁じられたこの世界で、“兄”と呼ぶ犬と共にあるホテルに連行される。独身者を収容するこのホテルでは、45日の拘留期日のうちにパートナーを見つけカップルを成立させなければならない。期日を過ぎれば、彼らは自分が選んだ動物に変身させられる決まりだ。デヴィッドは何になりたいかと聞かれ、『ロブスターに』と答える。彼らは麻酔銃を持たされ、森に出かけては脱走した独身者を“狩る”日課も課される。一人捕獲すれば滞在期間が一日延長されるのだ。デヴィッドは“足の悪い男”（ウィショー）、“滑舌の悪い男”とつるみながら、自分と共通点のある女性を探す。