アウシュビッツで命を奪われたユダヤ人女性作家イレーヌ・ネミロフスキーの遺作『フランス組曲』の映画化。ナチス占領下のフランスの田舎町を舞台に、ピアノの音色が結びつけたフランス人女性とドイツ人将校との禁断の恋を描く。出演は「マリリン ７日間の恋」のミシェール・ウィリアムズ、マティアス・スーナールツら。監督はソール・ディブ。1940年6月、独仏休戦協定でドイツ軍の支配下に置かれたフランスの田舎町ビュシー。戦地に行った夫の帰りを待つリュシル（ミシェール）は厳格な義母（クリスティン・スコット・トーマス）と生活していた。町民はドイツ軍に宿を提供することになり、リュシルの家にブルーノ中尉（スーナールツ）がやってくる。犬を連れた紳士的な中尉は、リュシルのピアノ部屋に滞在。いつしか部屋からは同じ曲が聞こえてくるようになる。戦争前は作曲家だったという中尉の奏でる調べに、リュシルは心癒されていくが、義母は『ドイツ人は敵』という頑なな態度を崩さない。