「嘆きのピエタ」のキム・ギドク監督が、自作の脚本をドキュメンタリー出身のイ・ジュヒョンの長編劇映画第一作として製作した、南北分断を扱ったドラマ。出演はキム・ユミ、チョン・ウ、ソン・ビョンホ、パク・ソヨン。隣家も羨む理想の一家が旅行から帰ってきた。ところが家に入るや彼らは一変する。妻役ペク（ユミ）を班長とする北のスパイ“ツツジ班”が彼らの正体だ。赤の他人が家族を装い、任務をこなす。ペクは夫役ジェホン（チョン）と祖父役ミョンシク（ソン）を叱責し、娘役ミンジ（ソヨン）を指導する。お隣のケンカばかりの一家に悩まされつつも任務に追われるツツジ班。だがミンジが隣家の息子を救ったり、借金取りに脅される隣家の妻を助けたりと、次第に隣家との交流が生まれる。そんな中、隣家の祖母の誕生祝いに招待され、お返しにミンジの誕生日に隣の一家が来た晩、ミンジの危ない発言が他の班に盗聴されてしまう。おまけにジェホンの妻が脱北に失敗したという報告が入る。