「木洩れ日の家で」で注目されたポーランドの女性監督ドロタ・ケンジェジャフスカの四年ぶりの新作で、出演はオーディションで選ばれた実際の兄弟エウゲヌイ・ルイバ、オレグ・ルイバ、その友達役のアフメド・サルダロフら。
ポーランドと国境を接するロシアの寒村。孤児の兄弟、十歳のヴァーシャ(エウゲヌイ)と六歳のペチャ(オレグ)、それに友達の十一歳のリャパ(サルダロフ)は鉄道の駅舎を住処にし、物乞いやささやかな盗みでどうにか暮らしていた。
外国へ行けばもっといい暮しができるだろうと、ヴァーシャとリャパはポーランド行きを決める。だが二人の様子に気づいたペチャも後をついてきて、ヴァーシャはやむなく弟も連れていくことにした。国境近くの町についた彼らは物乞いで食料を得、その夜はリャパの知り合いの炭焼きの老人の家に泊めてもらった。
いよいよ国境越え。金網の下を空缶で掘り、何とか真夜中にはポーランドに入った。だが言葉も通じず、人々の態度も思っていたものとはまるで違う。三人はある村で警察に出頭して保護を求めるが、越境者は軍に通報され本国に送還されることになっているという。三人は何とか担当者の心を動かそうとするが……
スタッフ・キャスト
[監督]ドロタ・ケンジェジャフスカ
[出演]エウゲヌイ・ルイバ、アフメド・サルダロフ
上映時間:1時間58分
配給:2010年ポーランド=日映画/パイオニア映画シネマデスク配給
公開日:1月26日公開
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