もしテディベアに命が宿ったら？　そしてもしそれが成長しておじさんになったら？　見た目はかわいいのに中身は中年のテディベアと、いい歳してクマのぬいぐるみから離れられない男性の友情を描くファンタジー・コメディー。全米で異例のヒットを記録し、Ｒ指定のオリジナル・コメディーとしては歴代一位の興行収入を記録した。
出演は「ザ･ファイター」のマーク･ワールバーグ、「ブラック・スワン」のミラ・クニスら。ほかに歌手のノラ・ジョーンズやハリウッド・スターたちが本人役で登場。テレビ「ファミリー・ガイ」のクリエーターであり、２０１３年のアカデミー賞授与式ホスト役に決定したセス・マクファーレンが監督を務め、自らテッドの声も担当している。
１９８５年のクリスマス。友達のいない八歳の少年ジョンは神様にお願いごとをする。『大好きなテディベアのテッドがしゃべれるようになりますように……』少年の願いは奇跡を起こす。なんとテッドに命が宿ったのだ。テッドはまるで人間のように話し、動き、ジョンの無二の親友になる。そして二人はずっと一緒にいようと誓った。
それから二七年。ジョン（ワールバーグ）とテッドは今も一緒にいた。三五歳になったジョンはレンタカー店員としてぱっとしない日々を送っている。そしてテッドも、見た目とは裏腹に中身は立派な中年オヤジと化していた。“生きたテディベア”として一時はセレブになったこともあったが、今では一発屋としてすっかり人々に忘れ去られている。毒舌やグチを吐いては、ソファでマリファナを吸うのが日課だ。そんな二人の至福の時間は、お気に入りのSF映画「フラッシュ・ゴードン」を一緒に見ること。二人とも精神的に成長しないままダメな大人になっていたのだ。
交際四年目になるジョンの恋人ロリー（ミラ）は、ジョンがいつまでも自堕落な生活を送っているのが気に入らない。ある日、家に娼婦を呼んでバカ騒ぎを繰り広げていたテッドにロリーの怒りが爆発。ジョンはロリーのためテッドと距離を置くことを決め、テッドとの別居を始めることにする。テッドは独り立ちするためスーパーのレジ係に就職した。
しかし二人がそう簡単に大人になれるはずはなかった。ある日テッド主催の乱痴気パーティーに、ジョンが憧れるあの俳優がやってきた。それを聞いたジョンはロリーとの大事なデートを放ってテッドの家に向かってしまう。あきれたロリーはついにジョンに別れを宣言。八つ当たりされたテッドもジョンと喧嘩別れしてしまった。愛情も友情も失ったジョン。そんな彼に救いの手を差し伸べたのは、やはりテッドだった。壮絶な殴り合いの末に仲直りした二人は、ロリーを取り戻すため一世一代の大勝負に出る。