1985年の初演以来、27年に渡ってロングランを続け、いまなお上演記録を更新し続けているミュージカルの金字塔がついに映画化された。「英国王のスピーチ」でアカデミー賞監督賞を受けたトム・フーパーの新作で、ミュージカル・ナンバーはすべて撮影時に同時収録されている。出演は主役のジャン・バルジャンに「リアル・スティール」のヒュー・ジャックマンが扮し、彼を追う警官ジャベールを「スリーデイズ」のラッセル・クロー、薄幸な女性ファンテーヌをアン・ハサウェーが演じている他、「マンマ・ミーア!」のアマンダ・サイフリッド、「マリリン 7日間の恋」のエディー・レッドメーン、ヘレナ・ボナム・カーター、サシャ・バロン・コーエンらが共演している。
1815年のツーロン。妹の子供のためにパンを盗み十九年も服役していたジャン・バルジャン(ジャックマン)は、監督官ジャベール(クロー)から仮釈放を告げられる。仕事を探すバルジャンだが、世間の風は冷たい。打ちひしがれた彼は一夜の宿を提供してくれた司教から銀食器を盗み出してしまうが、司教はそんな彼を許し、燭台も持っていけと差し出す。人の親切に触れたバルジャンは、身も心も別人になろうと決意し、姿をくらますのだった。
八年後、マドレーヌと名を変えたバルジャンは、工場経営者として成功し、人徳を買われて市長の地位にあった。ところが警察署長として赴任したのはあのジャベール。馬車の下敷きになりかけた男を救うためバルジャンが怪力を発揮したことから、ジャベールは彼の正体を疑う。そんな時、バルジャンは警官に捕まりそうになった娼婦ファンテーヌ(アン)を救い、彼女の娘コゼットを里親のもとから連れ戻すと約束した。だが別人がバルジャンとして逮捕され、他人に罪をかぶせることの出来ない彼は自分こそがそうだと名乗り出てジャベールを振り切り逃亡、コゼットを里親夫妻(ヘレナとコーエン)から取り戻すのだった。
さらに九年後、政情不安定なパリでバルジャンに大切に育てられたコゼット(アマンダ)は、危ないところを救ってくれたマリウス(レッドメーン)と互いに惹かれ合うようになる。しかしバルジャンはジャベールがパリ警察にいることを知り、コゼットを連れて国外に脱出しようと決意、屋敷からあわてて逃げ出す。
翌日、学生たちが蜂起した。マリウスもその渦中にいる。ジャベールはスパイとして潜入するが見破られて捕まり、マリウスを救おうとしてやってきたバルジャンに助けられる。だが敵の総攻撃を受けて負傷したマリウスを救出しようとするバルジャンの前に、再びジャベールが立ち塞がる。バルジャンはマリウスを救い、コゼットのもとに送り届けられるのだろうか。
スタッフ・キャスト
[監督]トム・フーパー
[出演]ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロー
上映時間:2時間38分
配給:2012年イギリス映画/ユニバーサル映画=東宝東和配給
公開日:12月21日公開
「オフィシャルサイト」