ノーベル賞作家アルベール・カミュの自伝的な未完の遺作を、「家の鍵」のジャンニ・アメリオ監督(兼脚本)が映画化したドラマ。主演は「刑事ベラミー」のジャック・ガンブランで、他に「殺意」のカトリーヌ・ソラ、「やがて来たる者へ」のマヤ・サンサらが出演している。
1957年夏。作家ジャック・コルム(ガンブラン)は、母を訪ねるため数年ぶりに故郷アルジェリアに向かった。いまは独立を望むアルジェリア人が激しい闘争を繰り広げている。空港に着くと、学生たちが大学での討論会に出席してもらおうと彼を待っていた。だが、彼が演壇に立ちアラブ人とフランス人の共存を提言すると、過激派が押し入ってきて討論会は混乱に陥ってしまう。
翌日、ジャックは一人暮しをしている母を訪ねた。紛争の中でもいつもと変わらぬ生活を続ける母に彼の心もなごみ、幼い頃の自分を思い出す。友達のこと、サッカーに興じた思い出、そして彼に高校入学の道を開いてくれた先生のこと。
次の日、アラブ人居住区に足を運んだジャックは、かつての級友から逮捕された息子を救ってくれるよう頼まれるが、息子は処刑されてしまう。ジャックはラジオを通して、アルジェリア人とフランス人の和解と共存を呼び掛けるのだった。
スタッフ・キャスト
[監督]ジャンニ・アメリオ
[出演]ジャック・ガンブラン、カトリーヌ・ソラ
上映時間:1時間45分
配給:2011年仏=伊=アルジェリア映画/ザジフィルムズ配給
公開日:12月15日公開
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