スウェーデン映画界の巨匠イングマル・ベルイマンと同国が生んだ世界的女優イングリッド・バーグマンが最初で最後の顔合わせをした人間ドラマ。デジタルリマスター版での再上映。
ノルウェー北部田園地帯の牧師館に夫のヴィクトルと住むエヴァ(リヴ・ウルマン)は、七年間会っていない高名なピアニストの母シャルロッテ(イングリッド)を自宅に招くことにする。長年の恋人が亡くなったという母を力づけようとしたのだ。久々に会う母は相変わらず生命力にあふれている。幼い頃エヴァが憧れたままの彼女が目の前にいるのだ。だがこの家にもう一人の娘で、脳性まひを患い療養所に入れたはずのヘレナがいることを知ったシャルロッテは苛立ちを覚えるが、それを隠して無心に喜ぶ病床の娘を抱きしめる。
耳触りの良い会話の裏で、エヴァとシャルロッテはお互いの感情が以前と何も変わっていないことに気づき始めていた。夕食後、エヴァが弾くショパンのピアノ演奏にプロの目線で辛辣な感想を述べる母。傷ついたエヴァの心に幼い頃亡くした息子のことが浮かぶ。夜更けになり、ワインに酔ったエヴァは勢いに任せて、幼いころから母に抱き続けた本当の感情を露わにしてしまう。
スタッフ・キャスト
[監督]イングマル・ベルイマン
[出演]イングリッド・バーグマン、リヴ・ウルマン
上映時間:1時間32分
配給:1978年スウェーデン映画/マジックアワー配給
公開日:12月8日公開
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