「ペルセポリス」のマルジャン・サトラピ監督が前作に続き自らのコミックを映画化。ヴァンサン・パロノーが共同監督に名を連ねる。アニメ、色鮮やかな映像、回想……めくるめく映像を駆け巡る主人公に扮するのはマチュー・アマルリック。
バイオリン弾きナセル(アマルリック)は死ぬ決意をする。大切なバイオリンが壊れ、生きる意味を失ったからだ。死のカウントダウンは始まった。あと八日。一日目。彼はベッドに横たわり死を待つものの、妻ファランギース(マリア・デ・メデイロス)は知らぬ顔。二日目と三日目。弟や子供たちとの関係はぎこちないままだ。四日目。妻が夫の好物“チキンのプラム煮”を料理するが、ナセリは手に取らない。そして彼は思い出す。若き日に師匠から音楽を否定されたこと、愛した女性イラーヌ(ゴルシフテ・ファラハニ)と出会ったこと。
五日目。ナセリは母(イザベラ・ロッセッリーニ)が死を受け入れ、この世から去ったことを回想する。六日目と七日目。死神がナセリの元を訪れる。彼の残りの時間は僅か。八日目。魂があの世へ向かうその時、脳裏には唯一愛した女性イラーヌとの美しい思い出、残酷な結末が鮮やかに甦る。そして彼は知るのだった、美しい音色の在り処を……
スタッフ・キャスト
[監督]マルジャン・サトラピ、ヴァンサン・パロノー
[出演]マチュー・アマルリック、ゴルシフテ・ファラハニ
上映時間:1時間32分
配給:2011年仏=独=ベルギー映画/ギャガ配給
公開日:11月10日公開
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