奴隷解放宣言を行ない自由の国アメリカの礎を築いた第十六代合衆国大統領エイブラハム・リンカーン。だが秘匿されていた日記には、彼の知られざるもう一つの姿が記されていた。ティム・バートン製作のもと、「ウォンテッド」のティムール・ベクマンベトフが監督を務めた3Dホラー・アドベンチャーで、原作小説の作者セス・グレアム・スミスが脚本、ケーレブ・デシャネル(「パトリオット」)が撮影を担当。
主演は「父親たちの星条旗」のベンジャミン・ウォーカーで、他にドミニク・クーパー、メーリー・エリザベス・ウィンステッド、アンソニー・マッキー、ルーファス・シーウェル、マートン・チョーカス、ジミー・シンプスンらが共演。
十九世紀初頭、ケンタッキー州に暮らすエイブラハム少年は、貧しいながらも両親の愛情を受け幸せな暮しを送っていた。だがその頃、南部では黒人奴隷たちが不当に連れ去られていく事件が頻発。それを見咎めたリンカーン一家は首謀者バーツ(チョーカス)に目を付けられる。ある晩、エイブラハムは家に忍び込んできたバーツが母親に噛み付く姿を目撃。母親は苦しみながら息絶え、エイブラハムは復讐を誓う。
青年になったエイブラハム(ウォーカー)はついに復讐の機会を得て、憎きバーツに銃弾を撃ち込むがなぜか彼は死なない。実はバーツの正体はヴァンパイアだったのだ。逆に絶体絶命の危機に陥ったエイブラハムを救ってくれたのは謎の男ヘンリー(クーパー)。彼のもとで厳しい修行を積み、ヴァンパイア・ハンターとして生きることを決意したエイブラハムはイリノイ州に出立。そこで知り合ったジョシュア(シンプスン)の雑貨店で働きながら、昼は法律の勉強に勤しみ夜になるとヴァンパイアを狩る二重生活を送る。そんな中、店にやってきた聡明な女性メアリー(メーリー・エリザベス)と恋に落ちたエイブラハム。そして幼なじみのウィル(マッキー)とも再会した彼は、“決して他人と深く関わってはいけない”と諌めるヘンリーと決別し、メアリーと結婚式を挙げるのだった。
ヘンリーの言葉通り、ヴァンパイアたちはエイブラハムの愛する者たちを狙ってくるように。ついに仇敵バーツを倒したエイブラハムだが、そんな彼の前にヴァンパイアの首領アダム(シーウェル)が姿を現わす。アダムの邸でエイブラハムが目撃したのは、黒人奴隷たちがヴァンパイアの食料として供される恐ろしい光景だった。奴らを滅ぼすためには奴隷制度そのものを廃止しなければならない、そう気付いたエイブラハムは政治家としての道を歩み出し、ついに第十六代合衆国大統領となる。やがて奴隷制度をめぐって南北戦争が勃発。南軍の背後にアダムらの存在を感じ取ったエイブラハムは、彼らとの雌雄を決すべく自ら決戦の地ゲティスバーグへと向かう。
スタッフ・キャスト
[監督]ティムール・ベクマンベトフ
[出演]ベンジャミン・ウォーカー、ドミニク・クーパー
上映時間:1時間45分
配給:2012年アメリカ映画/20世紀フォックス配給
公開日:11月1日公開
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