「プロメテウス」のリドリー・スコットが、日本のフジテレビの呼びかけに応え、共同製作したドキュメンタリー。監督はフィリップ・マーティンと成田岳。東日本を襲った2011年のあの大震災の日から一年後の12年3月11日。人々はその一日をどのように送ったのか──スコットが投げかけた『一年後の“あの日”をあなたはどう過ごしましたか?』という問いかけに、YouTubeを通して世界十二か国から寄せられた八〇〇〇本、三〇〇時間に及ぶ動画を編集し、全く異なる別々のエピソードが繋がってひとつの物語になっていく。
初めて遠くの公園まで出かけた父子家庭の姿。仮設住宅に住む男性は自分以外の家族全員を津波で失い、その仏壇の前で穏やかにほほ笑む。土台だけが残された元“我が家”を撮影していつかここに戻ると誓う女性。反原発デモ、コンサート、追悼イベント、鎮魂祭などが行なわれ、14時46分、日本全土が犠牲者に対し“黙祷”を捧げる時、パリのエッフェル塔前でも白い菊が献花された。日本に住み続ける外国人男性はここが僕のふるさとと胸を張る。夜が訪れ、明日への願いを込めた鳩型のバルーンが大空へ飛ばされる。ここには今という瞬間を懸命に生き、明日に繋げる人間たちの姿がある。
スタッフ・キャスト
[監督]フィリップ・マーティン、成田岳
上映時間:1時間32分
配給:2012年英=日映画/ギャガ配給
公開日:11月3日公開
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