反体制的な活動を行なったとして逮捕され、二〇年間の映画製作禁止、出国禁止、マスコミとの接触禁止、そして六年間の懲役という判決を下されたイランのジャファル・パナヒ監督は現在も自宅軟禁中だが、その彼がモジタバ・ミルタマスブ監督の協力を得て、iPhoneやビデオカメラで自身の生活を撮影、完成した映像をUSBファイルに収めて秘かに国外に送り、2011年のカンヌ国際映画祭で上映された作品。黄金の馬車賞を受けている。ブルーレイ上映。
パナヒは軟禁中のアパートで友人のミルタマスブ監督を電話で呼び出す。留守番電話の指示で娘のペットのイグアナに餌をやるパナヒ。お茶を飲みながら弁護士と電話。一審での重い判決は控訴審でも全面的に覆ることはないだろうという。
ミルタマスブがやって来て、二人は作られなかったパナヒの映画の脚本を基に、室内で絨毯にテープを張って舞台にし、脚本を読みはじめる。もう一つの作られなかった映画もある。室内劇で撮影を始めたら警官に踏み込まれ逮捕された。アパートの管理人の代理をしている青年はその逮捕の時にもアパートにいたという。パナヒは青年の証言を撮影しようとゴミ集めをする青年を追いかけ、最後にはゴミ捨て場から外に出ようとする……
スタッフ・キャスト
[監督]ジャファル・パナヒ
上映時間:1時間15分
配給:2011年イラン映画/ムヴィオラ配給
公開日:9月22日公開
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