自分の願いを叶えるため、森の魔法を使ってしまった王女メリダ。王国に恐ろしい災いをなすその魔法を解くため、メリダは自らの運命に敢然と立ち向かう。
「トイ・ストーリー」「カールじいさんの空飛ぶ家」などのディズニー／ピクサーが初めて女性を主人公にした最新３Dアニメーション。ジョン・ラセター、アンドルー・スタントン、ピート・ドクターの三人の製作総指揮のもと、マーク・アンドルーズとブレンダ・チャップマンが監督・脚本を担当している。
スコットランドのとある王国。父親のファーガス王から誕生日プレゼントに子供用の弓矢をもらった幼い王女メリダ。やがて月日が流れ、成長したメリダはどんな男もかなわない王国一の弓の名手となっていた。自由をこよなく愛し、愛馬アンガスに乗って森を駆け回るメリダを父は誇らしく思っていたが、母である王妃エリノアは心配で仕方がない。ことあるごとにメリダを女性らしくしようとして、ついには勝手に結婚話を進めてしまう。伝統にのっとり結婚相手は競技会で決められることに。競い合うのは同盟国の三つの氏族の長子たち。しかし、結婚なんかしたくないメリダは競技種目を弓と指定し、自分が勝利をさらって結婚話を無効に。その行いに母は大激怒。口論の末、メリダは城を飛び出してしまった。
アンガスを駆って森の奥深くへと進むメリダの前に、青く光る不思議な“鬼火”が現われる。見た者を運命へと導くと言い伝えられている鬼火に誘われるままたどり着いたのは、謎の老婆が住む森の小屋。その正体を魔女と見抜いたメリダは、魔法で自分の運命を変えてほしいと頼み込む。願いを聞き入れた魔女が差し出したのは小さなケーキ。城に戻ったメリダがそのケーキを母親に食べさせると、彼女は突然苦しみ始めた。太古の昔から、人間が森の魔法を使うことは禁じられており、メリダの願いは恐ろしい災いを王国にもたらしてしまったのだ。魔法のせいで姿を変えられてしまった母エリノア。さらにケーキをつまみ食いしてしまったメリダの可愛い三つ子の弟たちにも災いが降りかかり、ついには平和だった王国の存続の危機を招くことに。
魔法を解いてもらうべく、森の小屋に駆けつけるメリダ。だがすでに魔女の姿はなく、二度目の夜明けまでに魔法を解かないとそれは永遠に解けなくなるというメッセージだけが残されていた。かつて森の魔法に触れ、永遠にそれに囚われてしまった者がいたこと。そして幼い頃に自分はそれに出会っていることを思い出したメリダ。魔法を解く鍵は、自尊心のために失われた絆を取り戻すことだと知ったメリダは、さらに森の奥へと進むことを決意する。王国と愛する家族を救うため、そして自分の手で運命を変えるために。