ムーラン・ルージュ、リドと並ぶパリの三大ナイトショーの一つであるクレイジーホース。1951年に創立されて以来、最も芸術的かつ前衛的なショーとして知られ、エマニュエル・ウンガロ、クリスチャン・ルブタンら一流デザイナーが衣装デザインを務め、スティーヴン・スピルバーグ、ビヨンセ、ボノらも観客として賞賛を捧げている。その伝説的パフォーマンスと舞台裏に、「パリ・オペラ座のすべて」のフレデリック・ワイズマン監督が迫ったドキュメンタリー。
クレイジーホースのショーの最大の特徴は、女性の美しさを限りなく追及した先にある、ダンサーたちの完璧なボディー、緻密に計算された音と光の演出、そして魅惑的な振付だ。そのために、ショーの舞台裏では少しの妥協も許さないプロフェッショナリズムが要求される。オーディション、メーキャップ、リハーサル……ショーのクオリティーをめぐって演出家と支配人が対立することもある。
やがて上演されるショーは、時に幻想的で時にポップアート風でありながら、いずれも女性の美にスポットが当てられる。有名振付師フィリップ・ドゥクフレによる最新作では、鏡を使った魔法のようなパフォーマンスが展開。クレイジーホースの進化は今日も続いているのだ。
スタッフ・キャスト
[監督]フレデリック・ワイズマン
上映時間:2時間14分
配給:2011年仏=米映画/ショウゲート配給
公開日:6月30日公開
「オフィシャルサイト」