脱北した青年の憧れと孤独な日常を描くドラマで、プサン映画祭はじめ各国の映画祭で高い評価を受けた。「ポエトリー アグネスの詩」で助監督を務めていたパク・ジョンボムの長編監督デビュー作で、自ら主演すると共に、大学時代に親友になった脱北者の話を基に脚本も書いている。共演はジン・ヨングク、カン・ユンジンら。
北朝鮮と中国の国境の町ムサン出身の青年スンチョル（パク）は、いまはソウルの安アパートで脱北仲間のギョンチョル（ジン）と暮らしている。ギョンチョルは韓国での暮しにすぐに順応し危ない仕事に手を出して稼いでいるが、スンチョルはおかっぱ頭にダサい服、いかにも脱北者という風貌で、ポスター貼りの仕事で何とかギリギリ生活している。
そんなスンチョルの唯一の慰めは教会で、聖歌隊で歌うスギョン（ユンジン）という女性に心惹かれている。