哲学者ニーチェはトリノの広場で御者に鞭打たれ、疲弊した馬を見てから精神を病み、そのまま正気に戻らなかった。このエピソードにインスパイアされたタル・ベーラ監督(「サタンタンゴ」)がモノクロ映像で綴る、極貧の父娘の六日間の物語。第61回ベルリン国際映画祭で銀熊賞・国際批評家連盟賞をダブル受賞。
一日目。激しい風が吹き荒れる中、荷馬車を仕事とする父(デルジ・ヤーノシュ)は馬に鞭をうちながらボロボロの我が家を目指す。父は右手が不自由のため、家のことは全て娘(ボーク・エリカ)が行なう。父を着替えさせ、井戸の水をくみ、質素な料理を作るのも娘の仕事だ。
二日目。父は仕事へ向かおうとするも馬が動かず、お陰で職を失ってしまう。三日目、通りすがりの流れ者たちが、井戸から水を勝手にもらおうとする。二人は止めにかかり、彼らは去ったが、四日目に悲劇が起こる。
スタッフ・キャスト
[監督]タル・ベーラ
[出演]デルジ・ヤーノシュ、ボーク・エリカ
上映時間:2時間34分
配給:2011年ハンガリー=仏=スイス=独映画/ビターズ・エンド配給
公開日:2月11日公開
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