貧乏球団が金持ち球団に勝つための秘策とは？全米メジャーリーグにセンセーションを呼んだ“マネーボール理論”を実践した実在の人物ビリー・ビーンの半生を描いたノンフィクションの映画化で、「ツリー・オブ・ライフ」のブラッド・ピットが主演する。「カポーティ」のベネット・ミラーが監督、「ソーシャル・ネットワーク」のアーロン・ソーキンと「シンドラーのリスト」のスティーヴン・ザイリアンが脚色。共演はコメディー俳優のジョナー・ヒル、「カポーティ」のフィリップ・シーモア・ホフマンら。
かつてニューヨーク・メッツに鳴り物入りで入団し、トレードで数々のチームを渡り歩いた後、結局選手としては芽が出ず、最後にたどり着いた弱小チーム、オークランド・アスレチックスでプロ生活を終え、珍しくスカウトマンに転身したビリー・ビーン（ピット）。数年後、彼はアスレチックスのＧＭ（ゼネラル・マネージャー）になっていたが、チームの成績はふるわず、古参のスカウトマンたちは古色蒼然としたスカウト戦術を語るばかりだった。このままではいつまでたっても有力選手を金の力で買いまくる大球団に勝てるわけがないと、ビリーは一念発起。トレードの相談で他球団を訪れたときに出会った、野球経験のまったくないイェール大学経済学部卒のピーター（ヒル）と知り合い、彼を引き抜く。なぜなら彼はビリーが目ざすような“データ重視の球団運営論”を持っていたからだ。