第二次大戦の戦況さえも左右するミケランジェロの幻の名画の行方を描いたサスペンス・ミステリー。モーリッツ・ブライプトロイ、ゲオルク・フリードリヒ、ウルズラ・シュトラウスらの出演で、監督はヴォルフガング・ムルンベルガー。
ウィーンに住むユダヤ人画商一家、カウフマン家に代々伝わるミケランジェロの幻の絵画。その在り処は一家の重大な秘密だったが、息子ヴィクトル（ブライプトロイ）は親友のルディ（フリードリヒ）にそれを明かしてしまう。やがてナチス・ドイツがオーストリアに侵攻。カウフマン家にも兵士が押し入り、絵画を強奪していった。ナチスに傾倒していたルディが情報を流したのだ。ヴィクトルは父母と共に収容所へと送られ、やがて父は謎めいた遺言を残しこの世を去った。
1943年、戦況が悪化したドイツはイタリアとの同盟を強固にするため、ムッソリーニにその絵画を贈ることにする。だが鑑定の結果、絵は贋作であると判明。