スペイン独裁政権下を舞台に、妻子を亡くした喜劇役者と孤独な少年の心の交流を描く。監督はこれがデビュー作となるエミリオ・アラゴン。
スペイン内戦下のマドリード。喜劇役者のホルへ（イマノル･アリアス）は、突然の爆撃で妻子を失ってしまう。一年後、内戦が終わって劇団に復帰したホルへは、相方のエンリケ（ルイス･オマール）、戦争で両親を失った少年ミゲル（ロジェール・プリンセプ）と三人で暮らすことに。
スペイン国内で反体制派への弾圧が厳しくなり、要注意人物としてマークされてしまったホルへ。反体制派を取り締まる軍人たちに圧力をかけられながらも、ホルへはミゲルに芸を教え始める。
劇場で上映されたニュースフィルムの中に、亡くなったはずの母親の姿を見つけたミゲル。ホルへはその女性を見つけ出して一人で会いにいくが、彼女は内戦のショックで息子の記憶を失っていた。