戦地に出向いたまま戻らない父を探すため、クルド人の祖母と十二歳の息子がヒッチハイクで旅に出るロードムービー。監督はモハメド･アルダラジー。
2003年、イラク北部クルド人地区。フセイン政権の崩壊から三週間が経っても戦地から戻らない息子イブラヒムを探すため、祖母（シャーザード・フセイン）は、孫アーメッド（ヤッセル・タリーブ）と旅に出ることに。目的地はイブラヒムが収容されているというナシリヤ刑務所。だが、そこに息子はいなかった。
刑務所で集団墓地に行くことを勧められた二人は、バスの中で出会った青年ムサと共に墓地へ向かうことに。ところが、ムサがかつてクルド人大虐殺に加担していたことが明らかに。祖母に『殺人者』と罵られたムサだったが、アーメッドがバビロンの空中庭園に憧れていることを知ると、『必ず二人をバビロンに連れて行く』と案内役を申し出る。