生から死へ、死から生へ、南イタリアの牧歌的な村で循環していく四つの生命の物語。ドキュメンタリーさながらに俳優には素人が起用され、セリフは一切ない。固定アングルからの映像と、風のざわめきや動物の鳴き声や生活音のみで生命の壮大な営みが捉えられていく。監督はミケランジェロ・フランマルティーノ。
南イタリア、カラブリア地方。老いた牧夫(ジュゼッペ・フーダ)は判で押したように単調な毎日を送っている。ヤギの世話をし、教会の床のホコリを薬代わりに水に溶いて飲み、深い眠りにつく。
牧夫が死んだ朝、子ヤギが生まれる。子ヤギは最初の一歩を踏み出すが、群れに遅れ、森で溝にはまってしまう。助けを求めて声を上げても、牧羊犬には届かない。群れに置いていかれた子ヤギは大きなモミの木のもとで永い眠りにつく。
スタッフ・キャスト
[監督]ミケランジェロ・フランマルティーノ
[出演]ジュゼッペ・フーダ、ブルーノ・ティンパノ
上映時間:1時間28分
配給:2010年伊=独=スイス映画/ザジフィルムズ配給
公開日:4月30日公開
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