『髪長姫』の物語として知られるグリム童話を映画化した、ディズニー長編アニメーション50本記念作となる３Ｄ作品。夢をかなえるため、囲われていた塔を飛び出す好奇心旺盛なヒロイン、ラプンツェルの声を務めるのは、人気シンガーのマンディー・ムーア。監督は「ボルト」のバイロン・ハワードとネーサン・グレノで、音楽はアラン・メンケンが担当。本年度アカデミー賞歌曲賞にノミネート。
　森の奥深くに建つ高い塔に住む、長い黄金色の髪をした少女ラプンツェル。彼女は18年間、この塔を出たことがなかった。というのも母ゴーテルが、外の世界は危険がいっぱいと言うから。もちろんそれは真っ赤な嘘。ラプンツェルの髪には不思議な力があり、それを一人占めしたいゴーテルが赤ん坊だった彼女をさらい、ずっと塔に閉じ込めていたのだ。そんなラプンツェルには大きな夢が。それは、毎年自分の誕生日に遠くの空に浮かぶ無数の灯りを間近で見ること。けれどもゴーテルは何があってもそれだけは許してくれない。
　ところがある日、誰にも見つかるはずのない塔に一人の男が。お尋ね者の大泥棒フリン・ライダーだ。お城から王冠を盗み出した彼は、衛兵たちから逃れこの塔に迷い込んだのだ。フリンを捕らえ王冠を隠したラプンツェルは、彼に取引を持ちかける。王冠を返す代りに外の世界の道案内をしてほしいと。