「8人の女たち」のフランソワ・オゾン監督とカトリーヌ・ドヌーヴ主演によるフレンチ・コメディー。夫に代わって雨傘工場を経営することになった主婦の奮闘を描く。原作は演劇『ポティッシュ』で、ポティッシュとは豪華だが実用性のない花瓶のこと。転じて美しいが夫の陰に隠れた妻を指す。ジェラール・ドパルデュー、ファブリス・ルキーニ、ジュディット・ゴドレーシュなどフランスの実力派俳優が結集。
　朝のジョギングだけが日課のブルジョワ主婦スザンヌ（カトリーヌ）は結婚30年目の夫ロベール（ルキーニ）に仕事も家事もするなと命じられている。雨傘工場を経営する夫は亭主関白で、妻は夫の言うことに黙って従えばいいという。　　
　しかしある日、労働組合の要求を拒否したロベールは社長室に監禁されてしまう。スザンヌが助けを求めたのは、昔燃えるような恋に落ちた市長（ドパルデュー）。彼の尽力でロベールは解放されるが、ストのショックで心臓発作に倒れてしまう。代理として工場の経営を任されたのはスザンヌだった。