「ブリジット・ジョーンズの日記」のコリン・ファースがアカデミー主演男優賞候補になり、ベネチア映画祭男優賞を受賞した、ある男の孤独を描くドラマ。監督はこの映画でデビューを飾る人気ファッションデザイナーのトム・フォード（兼共同脚本・製作）。共演はジュリアン・ムーア、ニコラス・ホールト、マシュー・グードら。原作はクリストファー・イシャーウッドの小説。
　１９６２年のロサンジェルス。大学教授のジョージ（ファース）はこの八か月というもの、かつて十六年を共に暮らしたパートナー、ジム（グード）を事故で亡くした空しさに苦痛を覚えない日はなかった。愛する者の不在は日に日に深くなるばかり。彼は今日を境にこの苦痛と別れる決意をしていた。大学のデスクを整理し、銀行の貸金庫を空にし、新しい銃弾を買い……彼はジムの元へ旅立つつもりだった。