昨年6月25日に五〇歳で逝去したマイケル・ジャクスン。世界を魅了するスーパースターだった彼の生前の素顔を、元マネージャーであるマーク・シャフェルとオースティン・テーラー監督が記録したドキュメンタリー。
　フィルムに収められているのは、スーパースターではなく一人の人間としてのマイケル･ジャクスンの素顔の数々。故郷を訪れ、懐かしい人々と触れ合う時の優しい表情、仲のいいゲストに囲まれたバースデー・パーティーでは、生クリームを顔に塗られて笑いながらおどける。理想郷を目指して作ったネバーランド、そして無垢な子供たちとの交流からは、マイケルが生涯心に抱いてきた”純粋さ”への憧れを感じ取ることができる。監督の求めに応じて、胸にピンマイクをつけながら語った、普段は聞くことのできない彼の日常会話も、インタビューとはまた違うマイケルの心の内を映し出している。