スザンネ・ビア監督のデンマーク映画「ある愛の風景」を、「イン・アメリカ」のジム・シェリダン監督が、トビー・マッガイア（「スパイダーマン」）、ジェーク・ギレンホール（「プリンス・オブ・ペルシャ」）、ナタリー・ポートマン（「クローサー」）を起用して再映画化。戦地で死んだと思われていた男が家族の元に帰ってきたら、という設定を、アメリカに舞台を移して描く家族ドラマ。共演はサム・シェパード、メア・ウィニンガム、ケアリー・マリガンら。脚色はデーヴィッド・ベニオフ（「25時」）が担当。
　ケイヒル家の二人兄弟、サム（マッガイア）とトミー（ギレンホール）は、その性格も生き方も全く正反対だった。学生時代からアメフトのスター選手で、いまや米軍大尉として人望も厚く、美しい妻グレース（ナタリー）との間には可愛い娘が二人いる何事も順風なサム。それに反してトミーは定職もなく、銀行強盗まで犯して服役し、父ハンク（シェパード）からも忌み嫌われていた。そんなトミーが出所する日。数日後にアフガン出兵が決まっているサムは、弟を迎えに行く。だがハンクはそんなトミーに辛らつな言葉を投げかけ、後妻のエルシー（メア）の仲裁にも聞く耳を持たない。ギクシャクした空気がケイヒル家に流れる中、サムは戦地へ旅立っていった。
　しかしある日、ケイヒル家にサムの戦死という突然の訃報が届く。