２００３年、米英連合軍によって陥落したイラクの首都バグダッドで、この町のどこかに隠されているはずの大量破壊兵器を探す任務を負った兵士が直面した真実に迫る緊迫のアクション。「ボーン・スプレマシー」「ボーン・アルティメイタム」で組んだマット・デーモンとポール・グリーングラス監督が再度顔を合わせた作品で、共演は「リトル・ミス・サンシャイン」のグレッグ・キネアー、「トロイ」のブレンダン・グリースン、「チェンジリング」のエーミー・ライアン、「エレクトラ」のジェースン・アイザックスら。脚本をブライアン・ヘルゲランドが担当。
イラク戦争開戦から四週間、米陸軍のロイ・ミラー上級准尉（デーモン）はすでに陥落して無政府状態の混迷するバグダッドを駆けずり回っていた。彼の部隊の任務はイラク政府が隠した大量破壊兵器の発見だが、上から伝わってくるのは誤認情報ばかりで、捜索は何度も空振りに終わっている。不信感を覚えたミラーは作戦会議で情報源の信憑性を尋ねると、上官に黙って命令に従うよう一蹴されてしまうが、古参ＣＩＡのブラウン（グリースン）はミラーの発言に注目した。
　次の捜索現場で英語を話せるイラク人のフレディという男から、近所で旧フセイン政権の要人たちが集まるところを見たという情報を得たミラーは、フレディに案内させその家に向うと、そこにはフセイン政権最高幹部のアル・ラウィ将軍の姿が。将軍は逃したが、側近のサイードを確保。しかしそこに米特殊部隊のブリッグス少佐（アイザックス）が突然現われ、サイードを強引に連れ去ってしまう。しかしミラーは少佐が探していたサイードの持っていた手帳だけは死守した。