SF映画の金字塔と言われるリドリー・スコット監督の『ブレードランナー』の続編が、34年の歳月を経て遂に映画化が決定!というニュースが世界中を掛けめぐり、多くのファンを期待と興奮の渦に巻き込んだのは今年の2月。続編は、1982年公開のオリジナル作品から数十年後の世界を舞台にしており、ハリスン・フォードが前作の主人公リック・デッカード役を再び演じるほか、リドリー・スコットは製作総指揮を執り、監督を『プリズナーズ』『ボーダーライン』などで独特の映像美と世界観が高く評価されているドニ・ヴィルヌーヴが務め、フォードのほかライアン・ゴスリング、ロビン・ライトの出演が発表されたが、詳細は明らかにされなかった。それから半年足らず、ついに世界観を垣間見ることができるコンセプト・アートが発表となった。
前作の脚色を手掛けたハンプトン・ファンチャーとマイケル・グリーンによる脚本は、フィリップ・K・ディックの原作小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」のストーリーを継承しているというが、今回解禁されたコンセプト・アートはそれを裏付けているといえよう。ヴィルヌーヴ監督は1982年にケベック州にある小さな町で、『ブレードランナー』を見たという。「あの音楽、2019年のロサンゼルス、スモッグ、ダークな雰囲気。あの映画を見て、映画監督になりたいという思いが芽生えたんだ」と語るこの新鋭の監督が『ブレードランナー』の世界をどのように2017年に再生させるか、期待は高まるばかりである。
「僕は子どもの頃から、 独特な異世界へ連れて行ってくれる個性的な映像スタイルのSF映画に惹かれてきた。その中でも、オリジナル版『ブレードランナー』は、断トツで史上最高の傑作だ。SFとフィルムノワールを融合させたリドリー・スコットは天才だ。新しい『ブレードランナー』は、一作目の延長線上にあり、数十年後の世界の話なんだ」( 監督 ドニ・ヴィルヌーヴ)
「Untitled Blade Runner sequel」(『ブレードランナー』プロジェクト タイトル未定)
日本公開:2017年11月全国ロードショー、配給:ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント