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カンヌ国際映画祭レポート2016 その9

深田晃司監督の「淵に立つ」がある視点部門審査員賞受賞!

昨年の黒沢清の監督賞受賞に引き続き、ある視点部門で今年も快挙がなされた。今度はワンランクアップの審査員賞に、深田晃司監督の「淵に立つ」が受賞したのだ。
このある視点部門は独創性や美学に焦点を当てた作品をセレクトした部門で、今回は20か国から応募があり、18作品がエントリーされた。審査員長は70年代に「マラソンマン」や「ボビー・デアフィールド」で活躍したマルテ・ケラー。4人の審査員の中には「ミルク」「天国の口、終りの楽園。」のディエゴ・ルナもいる。
大賞に次ぐ審査員賞で名前を呼ばれ、ステージに上がった深田監督はスタッフと出演者に感謝を述べると共に、「日本人はフランス映画が好きで、フランス人も日本映画が好き。この受賞が日本とフランス両国の絆が強くなることを期待します」と。話し出すと止まらない深田監督のこと、スピーチが長くなり、途中で辞めてしまったが、会場からは温かい拍手が送られた。授賞式後の会見で、言いたいことの続きを聞くと「日本とフランスには一緒に映画を作る制度がない。日本にはもっと若い才能を持った人たちが海外に出ていく制度が不足している。受賞した機会に私が言えば、少しでも大きく声が響くのではないか」と話した。次いで「とにかく私とスタッフの力が認められたのがうれしい。宝くじに当たったようなもの。これで今年の運は使い果たしたかな」と笑いを誘っていた。
大賞は、30数年ぶりにエントリーされたフィンランド映画の「オリ・マキの人生で最も幸せな日」で、これは1962年にヘルシンキでアメリカ人チャンピオンと闘った実在ボクサー、オリ・マキの伝記ドラマ。ケラーが受賞を発表すると、会場からユホ・クオスマネン監督と共に関係者たちが大挙舞台に上がって祝福、大賑わいとなった。また特別賞に、スタジオジブリとコラボしたマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督のアニメ「レッドタートル ある島の物語」が受賞。監督から日本のメディアに「アーティス・プロデュースを手掛けてくれた高畑勲さんにありがとう」と感謝の意が伝えられた。
(写真中央の白いスーツ姿がマルテ・ケラー、右端が深田監督)

■ある視点部門受賞一覧
大賞 「オリ・マキの人生で最も幸せな日」(ユホ・クオスマネン監督)
審査員賞 「淵に立つ」(深田晃司監督)
監督賞 マット・ロス(キャプテン・ファンタスティック)
脚本賞 デルフィヌ&ミュリエル・コウリン (ザ・ストップオーバー)
特別賞 「レッドタートル ある島の物語」(マイケル・デュドク・ドゥ・ウィット監督)

レポート:岡田光由

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