カンヌ映画祭グランプリを獲得した「美しき諍い女」(91)などで知られるフランスの名匠ジャック・リヴェット監督が1月29日死去とフランス・メディアが報じた。享年八七歳。映画監督であるとともに映画雑誌“カイエ・デュ・シネマ”の編集長を務めるなど、50〜60年代仏映画界の新たなムーブメントとなった“ヌーベル・バーグ”の旗手として知られた。彼が56年に製作した短編「王手飛車取り」がヌーベル・バーグの始まりと言われている。
ほかの主な作品に「修道女」(66)「セリーヌとジュリーは舟でゆく」(74)「北の橋」(81)「嵐が丘」(85)「彼女たちの舞台」(89)「ジャンヌ・ダルク/愛と自由の天使」「同/薔薇の十字架」(94)「パリでかくれんぼ」(95)「Mの物語」(03)「ランジェ公爵夫人」(07)など。71年に製作した『アウトワン』は上映時間が12時間40分に及ぶ長尺映画で、日本では特集上映のみで紹介された。