人気小説「ハリー・ポッター」の作者J・K・ローリング女史がこのほど、ハリーの登場する短編小説をインターネットで公開。新作は1500語ほどの短編小説で、ハリー・ポッター関連情報サイトの「Pottermore.com」に掲載された。旧シリーズ作品に登場するゴシップ記者のリタ・スキーターが日刊紙に執筆した記事という設定で、30代のハリーの姿をこう形容している。
「(ハリーは)もうすぐ34歳。黒髪には白髪の筋が何本か混じるようになった。それでもあの特徴的な丸いメガネは、12歳だった時の方が似合っていたといわれるかもしれないが今もかけている」舞台はクィディッチ・ワールドカップ大会。ハリーは友人のロンやハーマイオニー、妻でロンの妹のジニー(彼女もジャーナリストらしい)と共に観戦する。スキーターによると、ロンはあまり良い感じの年の取り方はしていなくて、「赤毛はやや薄くなったように見える」という。またハリーの右の頬には原因不明の傷跡がある。
これはローリングが2014年クィディッチ・ワールドカップをテーマに執筆したシリーズ作品の一部と英ガーディアン紙はいう。またこれがダニエル・ラドクリフ(まだこの新作は読んでいないが、これから読む予定とか)らオリジナルキャストを用いて映画化されるなどの構想は発表されていない。
ハリー・ポッターを主人公とする長編シリーズ小説は07年の「ハリー・ポッターと死の秘宝」で完結したが、ローリングは昨年、作品に登場する教科書を題材にしたスピンオフ映画で脚本家としてデビューすると発表した。
そのスピンオフ映画『Fantastic Beasts and Where to Find Them』がイギリスのリーヴスデン・スタジオで撮影されることをワーナー・ブラザースが発表。この作品は、「ハリポタ」シリーズに登場するホグワーツ魔法魔術学校の指定教科書「幻の動物とその生息地」に着想を得たもので、物語は、「ハリポタ」シリーズからさかのぼること70年前のニューヨークから始まり、「幻の動物とその生息地」の著者である魔法生物学者ニュート・スキャマンダーの姿を追う構成になるらしい。スピンオフ作は3部作での製作が企画されている。キャストや監督はまだ発表されていない。全米公開は2016年11月18日を予定。
photo by Alex Kazanegras