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カンヌ映画祭 レポート9 パルムドール賞

スピルバーグが選んだパルムドールは
青春レズビアン映画「アデルの人生」


スティーヴン・スピルバーグが審査員長を務める第66回カンヌ国際映画祭は5月26日夜7時過ぎ、待ちに待った授賞式が行なわれた。開会式と同じく司会は「アメリ」のオドレー・トトゥー。エードリアン・ブロディーと共に昨年、最高賞パルムドール受賞作を発表した彼女が、今度は司会者にステップアップ。赤とピンクのドレスがかわいい。
先にお伝えしたようにフランス映画で2時間59分の長編「アデル人生(原題はラ・ヴィ・ダデル チャプター1&2)」が果たしてパルムドールをゲットするのか。まさか青春映画とはいえ、レズビアン映画が…。
実は受賞を予想するの大いに役立つのが、授賞式のレッドカーペットに登場する俳優や監督たちだ。その面々をチェックすれば、大体が予想できる。今回はオスカー・アイザック、是枝裕和監督、ジャ・ジャンクー監督、レア・セドゥとアデル・エグザルチョプロス、ベレニス・ベジョ、アレクサンダー・ペインといった顔ぶれ。となると監督賞は…、男女優賞は…、そしてパルムドールは…といった具合に。
まず男優賞はオスカー・アイザックかと思ったら、「ネブラスカ」のベテラン俳優ブルース・ダーンに贈られ、ペイン監督が代理で受賞した。認知症を患いながら、昔の雑誌の賞金獲得証を手にネブラスカヘ帰郷する老人の話で、ダーンはヨレヨレになりながら、ラストは故郷の町を昔のように堂々と車で走りまわる。また女優賞は昨年の司会者で、「アーティスト」でおなじみのベレニス・ベジョが「過去」で離婚や家庭問題で悩む女性を熱演して受賞。となると「アデルの人生」のレア・セドゥら女優賞は消えて、いよいよパルムドール受賞が色濃くなった。さらに脚本賞にジャ・ジャンクー、審査員賞に是枝監督の「そして父になる」とアジア勢が台頭。グランプリには、評判の高かったジョエル&イーサン・コーエン兄弟監督の「インサイド・ルウィン・デーヴィス」が発表され、アイザックが代表して受賞。そしてパルムドールは「アデルの人生」に輝いたというわけだ。
今回は、カンヌには似つかわないウェルメードな作品が多く、エッジの利いた強いメッセージ映画が少なかったかに思える。まあ、スピルバーグ以下、割と穏やかな人たちが審査員だったためか、あまり予想外な受賞はなかった。それにしても、スピルバーグ審査員団が「アデルの人生」を選ぶとは…。


●主な受賞
パルムドール 「アデルの人生」(アブデラティフ・ケシシュ監督)
グランプリ 「インサイド・ルウィン・デーヴィス」(ジョエル&イーサン・コーエン監督)
審査員賞 「そして父になる」(是枝裕和監督)
女優演技賞 ベレニス・ベジョ(「過去」)
男優演技賞 ブルース・ダーン(「ネブラスカ」)
監督賞 アマット・エスカランテ(「ヘリ」)
脚本賞 ジャ・ジャンクー(「ア・タッチ・オブ・シン」)
カメラドール(新人監督賞) アンソニー・チェン(「イロ・イロ」)
短編パルムドール 「ニードル」(アナヒタ・ガズビニザデ監督)

写真:受賞会見の「アデルの人生」のケシシュ監督、アデル・エグザルチュプロス、レア・セドゥ

カンヌ国際映画祭2013 Report by 岡田光由

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