今年も世界最大のフィルム・フェスティバル、カンヌ国際映画祭の模様をお伝えします。世界中から集まって来た映画スターたちはもちろん、上映される話題作や問題作も紹介! さらに街中でちょっと気になるお店やグッズなど他のサイトでは見られないシネマ関連マテリアルを、映画ファンの視点でレポートします! (Report by 岡田光由)
レオさまとスピルバーグで開幕!
第66回カンヌ国際映画祭
今年のカンヌは昨年の寒さまではいかないが、やはり天候不順で曇りか雨模様が続く。5月15日からの映画祭のオープニングも、すっかり雨にたたられた。しかしレッドカーペットはカメラのフラッシュと華やかなスター&セレブたちの登場で熱気はムンムン。
リュドヴィーヌ・サニエやジュリアン・ムーアがドレスアップしてレッドカーペットを優雅に歩いた後、ニコール・キッドマン、クリストフ・ヴァルツ、アン・リー監督、河瀬直美監督ら審査員たちを引き連れて登場したのがスティーヴン・スピルバーグ審査員長。あちこちから声援が飛ぶ。やはりスピルバーグはどこでもスターなみの人気者だ。その横でにこやかにほほ笑む河瀬監督だが、あれっ、ひょっとしてスケスケ?の、薄い布をまとったようなドレスにはみんなびっくり。何しろ石岡瑛子さんに次いで日本人で二人目のカンヌ審査員というわけで、気合が入ったのだろう。その前の記者会見ではキモノをアレンジしたドレスだった。
そしてトリは、レオさまことレオナルド・ディカプリオ率いる「華麗なるギャツビー」チーム。さらに一段と歓声と声援が飛び交う。彼らの登場直前には20年代ファッションに身を包んだダンサーたちがディキシーミュージックに乗せて踊り、映画“ギャツビー”ムードを大いに盛り上げる。今年のカンヌ国際映画祭のオープニング上映作品として選ばれ、バズ・ラーマン監督夫妻、親友トビー・マッガイア、ヒロイン役のキャリー・マリガンらと共に、レオは映画祭オープニングのメーンゲストを堂々と務めた。
さてオドレイ・トトゥの司会でオープニング・セレモニーが執り行われ、スピルバーグをはじめとする審査員たちが一人一人紹介され、会場から激励の拍手が送られた。これから26日まで連日さまざまな映画が上映され、監督とスターたちが続々とやって来る。今回は日本から三池崇史監督の「藁の楯 わらのたて」と是枝裕和監督の「そして父になる」の2作が、パルムドールを狙うコンペティション部門にエントリーされ、主演の大沢たかお、松嶋菜々子、福山雅治、尾野真千子、真木よう子、それにリリー・フランキーもカンヌに登場する。熱い熱い12日間になりそうだ。
Photo:© Kazuko Wakayama