伝説の映画人クリント・イーストウッドが俳優としてスクリーンに復帰する『人生の特等席』(原題:Trouble with The Curve)の日本公開が11月23日(金・祝日:勤労感謝の日)に決定した。
今年で82歳を迎えるクリント・イーストウッドは、自らが監督/主演を務めた2008年の『グラン・トリノ』をもって「もう積極的に役は探さない。」と語り実質的な俳優引退宣言を行なっていた。
しかし、本作の監督は『マディソン郡の橋』(95)以来17年に渡りイーストウッドから直接映画作りを学んだロバート・ロレンツ。
ロバート・ロレンツは『グラン・トリノ』(08)撮影中のデトロイトで監督をやりたいという希望を伝え、イーストウッドは唯一彼の“弟子入り”を認めた。
「監督という仕事を学ぶのに彼以上の師匠はいないよ。私はとにかく何でも吸収した。クリントはいい意味でとても昔かたぎで、映画の事を他の誰よりも理解している。」と師匠について語るロバート・ロレンツ。
イーストウッドは撮影中、見守るようにモニター見つめていたという。
ロバート・ロレンツは「とにかく完璧に準備した。一瞬でも迷いは見せられなかった。撮影が始まってある時点まで彼(イーストウッド)は私を観察していて、力を見極めようとしているのを感じたよ」と緊張感のある現場だった事を振り返る。
愛弟子のため・映画の魂を引き継ぐためにカメラの前に戻ったクリント・イーストウッドは本作『人生の特等席』で4年ぶり、そして、自身の監督作以外では『ザ・シークレット・サービス』(93)以来実に19年ぶりとなる俳優復帰を遂げた。
“映画に生涯を捧げる男クリント・イーストウッド”が選んだ役は“野球に生涯を捧げる男”。まさに虚実皮膜の役どころを演じる<俳優クリント・イーストウッド>の勇士を映画館で見届けたい。
映画「人生の特等席」は、11月23日(金)全国ロードショー