1962年のアカデミー作品賞受賞作「アラビアのロレンス」で主人公ロレンスを演じて一躍世界的トップスターとなった英国の名優、ピーター・オトゥールが7月10日映画、舞台からの引退を表明した。
来月8月には80歳を迎えるオトゥールは、『演技への情熱が尽きた』ことを告白し、『人間は終わりの時を自ら決めるというのが信条だ。心からの感謝をこめて、いま引き際が来たと感じることができる』と声明を出した。
半世紀前のロレンス役での初ノミネート以来、アカデミー賞には「ベケット」「冬のライオン」「チップス先生、さようなら」「スタントマン」などから06年の「ヴィーナス」まで8回も候補に上ったが、一度も受賞には至らなかった。
03年に名誉賞を受けている。
他の主な作品にオードリー・ヘプバーンと共演した「おしゃれ泥棒」や「ラ・マンチャの男」「ローズバッド」「ラスト・エンペラー」「スターダスト」などがある。