57年の「十二人の怒れる男」で知られるシドニー・ルメット監督が4月9日、NYの自宅でリンパ腫により死去した。享年86歳だった。
ルメットは、ペンシルヴェニア州フィラデルフィアに生まれ、子役として映画界に入り、俳優として活躍した後に監督に転身。「十二人の怒れる男」で賞賛を集め、人気監督に。同作はじめ、「狼たちの午後」(75)、「ネットワーク」(76)、「評決」(82)で4度アカデミー賞監督賞にノミネート。2004年にはアカデミー賞名誉賞を授賞している。
ほかに「女優志願」「蛇皮の服を着た男」「橋からの眺め」「質屋」「未知への飛行」「丘」「グループ」「盗聴作戦」「セルピコ」「オリエント急行殺人事件」「エクウス」「プリンス・オブ・シティ」「デストラップ死の罠」「ガルボ・トーク」「旅立ちの時」「Q&A」などの秀作、話題作が多数。「その土曜日、7時58分」(07)が遺作となった。