【A】水面下でマックイーンを支えるダイバー
映画には映ってはいけないモノが映っていることがままある。その古典とも言えるのは「パピヨン」('73年)のラストシーン。
13年間にも及ぶ投獄生活から放たれようと、断崖絶壁から眼下の海へとダイブしたスティーブ・マックイーン演じる囚人、パピヨン。自由への渇望と人間としての尊厳が強く伝わる感動のラストシーンなのだが、そこに映ってはいけないモノが。
マックイーンが乗っかった木箱を、水中から支えるダイバーの姿が、太陽の光でキラキラと輝く水面の下に見えるじゃないですか?!
(映画力がつく本:近代映画社刊より)