「ホビットの冒険」を降板したギレルモ・デル・トロー監督の新作が決定。彼が何年も前から監督を熱望していた、H・P・ラヴクラフトの小説「狂気の山脈にて」At the Mountains of Madnessを映画化する。しかもそのプロデューサーとして「アバター」のジェームズ・キャメロン監督が参加、3D映画になる。多数の映画のように2Dで撮影して3Dにコンバートするのではなく、「アバター」のように最初から3Dで映画化される。
原作は、1890年生まれのアメリカの作家ラヴクラフトの小説の背景にある独自の神話体系、クトゥルー神話に属する1編。この神話は、人類以前に世界を支配していた地球の生物とはまったく異なる形態の旧支配者を描くもので、アーサー・マッケンやコリン・ウィルスンなどさまざまな作家がこの神話体系に基づく小説を執筆している。
デル・トロー監督はラヴクラフトの大ファンで、彼の「ヘルボーイ」にもクトゥルー神話のモチーフが登場する。この原作の舞台は1931年。アメリカの探検隊が南極で旧支配者たちの都市の遺跡に遭遇、そこで旧支配者が奴隷として創った存在と遭遇する。脚本はデル・トロー自身と、彼と「ミミック」で組んだマシュー・ロビンズが共同で執筆中。来年の夏から撮影を開始する予定。